こんにちは、りょうです。
日曜日のロングライドの準備を済ませて、早朝の出発に備えて早め就床。
朝起きてみると喉にすごい違和感がある。
どうも風邪をひきかけているらしいので、今日のロングライドはDNSにした。
「今日は走れてもショートライドかな。」
そう思うと、おふとん峠を越えられなくなり、二度寝…。
これが恐ろしい経験の始まりだった…。
………時間は飛んで、ライドの帰り道。
交差点に止まると、何やら聞き慣れた声がする。
横を見ると道脇にロードバイクが止まっていて、すぐ側で男がしゃがみ込んで携帯を弄っている。
なんと、会社の上司だった。(ちょっと苦手な)
眼が合ったので挨拶をする。
「◯◯くんもロードバイクにのってるんだな。」
と上司が言った。
普通だったら、一緒の趣味と分かって嬉しいのだが、仕事ではどちらかと言えば関わりを避けて来た人物なので複雑である。
周りをよく見ると、他にも数人のローディーがおり、みんな職場の同僚だった。
しかも、何故かみんな苦手なタイプの人達ばかりだ。
どうもチームを組んでいるらしい…。
別に職場の人達にロードバイクの趣味を隠しているわけではないが、この時の正直な気持ちは、
「見つかってしまった。」というものだった。
簡単なあいさつをしたところで信号が青に変わったので出発する。
まぁ、苦手な人達でも同じ趣味なら話も合って、人間関係も良くなるかもしれないなと思い直す事にする。
そんな事を考えながら、暫く走っていると、今度はハンドルに違和感がした。
凄くなんか持ちにくい…。
よく見るとカーボンハンドルの下ハンが折れていた!
ええーっ!
とビックリしてハンドルをよく点検する。すると、ステムの根本からもポキリとハンドルが割れて落ちてしまった!
ステムのクランプボルトを締めこみすぎたか?
カーボンハンドルが無残に二つに割れてポトリと落ちる。残るはステムとその穴だけだ。
これではどうあがいても自走できない…。
困って道路脇で停車していると、隣に大きな車が止まった。幅寄せされるような感じで近い。
すると横のドアが開いて人が降りてきた。ここで人を下すために寄せたのだろうが、横にロードバイクが止まっている事が分からなかったのだろうか…。
その人物は何か歌いながら、私を押しのけるような感じで、横の河原の広場の方に降りていく。
こちらを気にする様子もない。
続けて降りてきた少し太った中年の女性がドアのすぐ脇に立った。
私に「セナが失礼してごめんなさいね。」と詫びた。
セナってあのアイルトンセナ?
その人物の方を振り返ると、丁度、河原にいる群衆の方に降りていく所だった。
思わず携帯を取り出して後ろ姿の写真を撮る。
河原でコンサートが開かれるらしく、この場所は出演者やスタッフの出入口になっているようだった。
その女性も続けて行こうとしたが、ドアが邪魔で出られないらしい。
太った女性が車のドアをグイッと押し広げた…。
その拍子に私はロードバイクごと押しのけられる。
ドアがホイールに当たり、円盤を折るような感じで、ホイールが折れてしまった!
「ちょっと、何するんですか!」
スタッフの出入口に止まっているとは言え、いくら何でもこれは酷い。
きちんと弁償してもらわなければ…。
「警察を呼んで事故扱いにしてもらいますよ。」
そう、その女性に了解をとって、電話をしようと、携帯電話を取り出す。
携帯を…、
携帯がない!
さっき携帯で写真を撮ったから、ここまで持ってきたのは確実…。
しかし無い。どこかに落としたか…。
慌ててまわりを探すが見つからない。
そのうち、あの車も女性もどこかに行ってしまった…。
そう言えば名前も、連絡先も聞いていなかった…。
気づけばここは周りに何も無い場所で、残されたのはハンドルが無い、ホイールが割れたロードバイクと連絡手段がない自分一人だった。
全身から汗が噴き出す…。
「調子が悪かったのだから、無理してライドに来なければ良かった…。」
ものすごい後悔の念とどうしょうもない現実に打ちひしがれた。
….っていう所で、寝汗をかいて布団の中で目覚めました。
いや〜、夢と分かった時の幸福感ったら、ちょっと表現できないです。
*・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・*
「夢であってくれ!」と絶望の中で願ったら、夢だったと…。
ちょっとした、奇跡を味わった気分になりました。(笑)
気分が乗らない状態でライドすると、よくないことが起こりがちですよね。
ここまでの事は起こらないと思いますが、皆さんもお気をつけ下さい。
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