こんにちは、りょうです。


フロントタイヤのパンクに最後のCO2ボンベを使ってしまい、後は青梅の自転車屋で空気を入れるしかなくなってしまいました。


パンク対応のなんやかんやで、塩山のコンビニを出たのが、16時30分を過ぎてしまった。


この調子だと、柳沢峠の頂上に着くに1時間くらいか。

幸い、夏至に近いこの季節、日は長い。
しかし、20時を過ぎればかなり暗くなるだろう。
その前に、せめて奥多摩くらいまでは抜けたい。 

気は焦る。やはり今日はもっと早く家を出るべきだったか。

急いで柳沢峠を上り返す。
ここから柳沢峠の頂上までは約16kmの上りだ。


辛いが峠の頂上を越えてしまえば、後は青梅までは下り基調だ。なんとかなるだろう…。


しかし、そんな感触とは裏腹に、甲州側からの柳沢峠の上りがいきなり牙をむく。

来る時に柳沢峠を下った時に感じた不安は的中。
いきなり12〜3%以上の上りが延々と続く。


脚が元気ならまだ良いが、ここまで獲得標高で3000m以上走った脚には辛い。


そしてこの帰りの柳沢峠が凶悪なのは、脚を休められる斜度が緩む所が全然無いことだ。全く無いと言ってよい。


大弛峠が大ボスだと思っていたが、帰りの柳沢峠が最悪のラスボスであった…。



柳沢峠頂上までの16kmのうち、半分くらいが、斜度10%以上が延々と続く坂だった。


人里を抜け山の区間に入ると、斜度は緩んで、一桁になるが、脚を休められる区間が無いことに変わりは無い。


ただ、景色は良い。
頂上は雲に隠れてしまったが、富士山がまだ見える。

また、道も広くて良いので、午前中下る時は、結構下から上ってくるロードバイク乗りは多かった。


しばらく上ってまた異変に気付いた。
何かいつもより自転車が重く感じる…。
(俺のライド異変あり過ぎだろ…。まあ、ほとんど、自分のせいだけどね…。)


タイヤの空気が抜けている!


走っていれば大丈夫と思っていたタイヤの空気が、少しずつ抜けているのが、分かった。
明らかに、抜けるペースがだんだん早くなっている。


しかし、まだ空気は残っており、柔らかいが走る分には大丈夫。
パンクしても走れるのはチューラータイヤの特色だが、完全に抜けてリムがゴリゴリと当たり出したら、買ったばかりのまたカーボンリムがまた壊れてしまう。
それは絶対に避けたい。


戻るか?
それとも上がるか?

しかし、峠の頂上までは後2〜3km。
ここから戻って、夕方、フレンチバルブ対応の空気入れがあるかどうかも分からない甲州市の自転車屋をあてもなく探すくらいなら、峠を越えて青梅の町まで下った方が帰れる可能性は高い!


多分、山で遭難しかけた時、こうやって希望的な観測に頼ってしまう気持ちになってしまうのだろうな…。

この時の自分がまさにそうであった。

冷静に考えれば、甲州の町までは20〜30km。
しかし、先に進めば奥多摩湖までは約40km、そこから青梅まではさらに30km近くある。


その間、自転車屋はおろか、人里さえまばらなのだ。
しかし、この時は少しでも家の近くに行きたかった…。


空気が抜けたタイヤでただでさえ辛い坂が、余計に辛い。

タイヤから空気が抜けるのを少しでも少なくするため、後ろに荷重をかけて、ハンドルからは体重を抜く。
段差はゆっくりと越える。


当然、スピードは出ない。陽はどんどん落ちていく。
焦りばかりが増えていく。


なんとか、柳沢峠を越えた。
時刻は、17時50分頃だった。
さあ、後は下りだ!
疲れてはいるが峠で休む気にはなれない。そのまま下って行く。


しかし、日はまだあるが、この先にはあのおいらん淵の嫌なエリアがある。

万が一でも、そこでタイヤがダメになって真っ暗な中で立ち往生したら…。

どうする⁈

という新たな恐怖が襲ってきた。

陽があるうちに抜けるため、スピードをあげたいのは山々だか、途中でタイヤがダメにならないよう、絶対死守しなければならない。

20〜30km/hでのろのろ下り、道路のつなぎ目などでは徐行する。
時間がどんどん過ぎていく。


ハンドルに体重を乗せると、段差でリムが僅かにゴリッとするのが分かる。
そのためひたすら後ろ荷重で乗るしかなく、体勢を変えられない。
だんだん腰が痛くなってきた。


薄暗くなる中、例のスポットに差し掛かる。
パンクするのではないかと(もうしてるけどね)、全身の毛が逆立つような恐怖と緊張を感じる。

おいらん淵の先のエリアでは道路工事している場所が多く、嫌ではあったが、ペースを落として慎重に走り、なんとか無事に通り抜けられた。

だが依然として、誰もいない山の中に変わりはない。
柳沢峠の東側は山影になるので、夕闇が迫るのも早い。


誰もいない夕闇の山の中で、突然人の声が聞こえた…。


これが、のぼうさんが夜の赤城山の峠で体感したという人の声か⁈


…と思ったら、柳沢峠の道沿いにある産廃置場から聞こえるラジオの音だった。

ここはいつもラジオを大音量で流している。


焦らすなよ。もう…。


しかし、近づくと小屋の前はムシロで覆われ、前を通ったら生物が腐ったような異臭がした。


まさか店のおじさん、人知れず中で死んでるんじゃないだろうな…。


夕闇せまる山の中では、ロクでもない想像しか浮かばない。
何も考えないようにする。


もう、峠を越えてから、写真を撮る余裕など無かった。
それどころが休憩の余裕すらない。
そんな時間があるなら1mでも先に進みたかった。


道の駅たばやまを抜けて、奥多摩湖まで来た。
その頃には完全に陽は落ちて暗くなったが、なんとか人家がある所までは下りてこられて安心した。


しかし、この先の奥多摩湖からの下りは道が悪い所が多く、ゼブラゾーンの段差も大きい。


ゆっくりと下りながら、道路の穴を避け、ゼブラゾーンがある所は、道の端をとおって段差を避けて下りる。


とにかく焦って、無補給、無休憩で走り続けたので、腰も含めて身体が限界に近かった。
ボトルの水ももう無い。


古里のコンビニが見えて来たので、そこで休憩を取ることにした。


タイヤの穴が下に来るようにして、ロードバイクを止めて、補給とトイレを済ます。
ここはロードバイクがよく来るコンビニなので、万が一を願って、

「空気入れは置いていませんか?」

と聞いてはみたが、置いていないという、返事だった。


空気入れ一つでこれだけ困るとは、装備は大事だな…。


時刻はもう20時近い。
遅くなることを知らせておこうと、家族のLINEに連絡した。


嫁からはメッセージで返事。


まあ、山で遭難しかかって、家族と連絡取れた場合でも、最期の会話はこんなもんなんだろうな…。


どうすることも出来ない人に対して、助けてと言っても、しょうがないし、不安にさせるだけだからな…。


…でも、奥多摩でロードバイク故障したって言ってるんだから、もうちょっと心配の素ぶりぐらいせいや!


まあ、自分でなんとかするしかないな…。

とロードバイクにまたがる…。


ゴリゴリ…⁈

前輪の空気が完全に抜けてやがる…。

ついに詰んだか…。


やはり止まるとダメなようだ。
また、空気圧が低いとシーラントが穴を塞ぐ力も低くなる。


ここまで、無休憩で走りきったのは、正解だった。
とりあえず、電車が通っている所までは来たのだから。


しかし、奥多摩の古里のコンビニでついに動けなくなった。


朝までコンビニで過ごし、朝になったら電車に乗るか?

※その時はなぜか、もう電車はないと思い込んでましたが、 22時27分が古里の終電でした。
  そんなにローカルではないんですね。(笑)


ビニール袋輪行がダメなら、自分だけ戻って、輪行袋または携帯ポンプを持って来るか?


いずれにせよ、朝まで野宿かな…。


でも朝までただ待ってもしょうがないから、予備のチューブラータイヤに変えて、空気入れにチャレンジするか…。

と、予備のチューブラータイヤをゴソゴソと取り出す。

念のために、交換する前に携帯ポンプで空気を入れてみる。


やはり口金が固定出来ず、空気が入らない…。
予備のチューブラータイヤもダメか。


ポンプの口金の中には、ネジが切ってあり、それがタイヤのバルブのネジと噛みあうことで固定されるのであるが、いくら口金を強く押し付けてネジを回しても噛み合わず固定出来ないので、ポンピングしても空気が漏れてしまう。



いくら押し込んで回しても、バルブのネジに口金のネジが届いていないようだ…。


ネジが届いていない…。

ならネジが届くようにしたら良いのでは?

ピコーン‼︎  閃いた❗️


携帯工具の中から、コアバルブ回しを取り出す。

これね。


バルブコア回しは、ディープリムにタイ
ヤをつける時に、バルブエクステンダー(延長バルブ)やコアを着けたり外したりするための工具。


バルブコアを回して緩めて、ネジ部を上に出させるのだ!


でもそれなら、タイヤを交換しなくても、今のタイヤでもできるのでは?

ということで、タイヤ交換をやめてパンクしたタイヤのコアを空気が漏れない程度に緩める。


早速、携帯ポンプの口金をねじ込んで回す…。

ネジが噛んだ!
口金が固定出来た!


タイヤの穴を下にして、携帯ポンプで空気を入れる…。

シュコ、シュコ、シュコ…


入った!空気が入ったぞっ!


頭の中では、爆雷攻撃を受けて沈下し、総員の必死の努力で遂に浮上するUボートの映画のBGMが鳴り響いていた。


ポンピングを150回くらいすると、前輪のタイヤはパンパンになった。
空気圧が上がると、シーラント材の効果も上がる。


ほぼ空気が抜けた潰れたタイヤで何十kmも走ってたのに、このチューブラータイヤはまだ大丈夫。
ビットリアコルサ、スゲーぜ!


時刻は21時30分をまわっていた。


さあ、帰ろう!家へ!


その後の脚の軽いこと!


空気が抜ければまた入れれば良いという余裕。
タイヤは先ほどの状態が嘘のようにいつもの調子に戻った。


よかった!よかった!

でも、最初のパンクで気付けばこんな苦労はしなくて良かったんだよね。
皆さんも、携帯ポンプで空気が入らないと思ったら、試して下さい。(笑)


快調に飛ばして、23時ごろ無事、帰宅出来ました!


今回のライドのまとめ。


獲得標高はストラバではなんと7280m!
すごい違うな。どっちが正しいんだ。


20時間切ったので、300kmブルベでも一応、認定もらえるタイムだ。(笑)
でも時間より無事に帰れたことを感謝したい。


なんとか、おバカチャレンジ完走しました!


次のおバカチャレンジは、自走で伊豆半島一周かな…。
いや、行くまでもなくそれは余りにもバカだろww…。




ちなみに、ニューシューズですが、300km走っても、アーチサポートは問題なし。
特定の箇所が靴擦れのようになることもありませんでした。
しかし、250km走ったあたりで、やはり締め付けた足が痺れてきました。


しかし、靴を脱いで休憩すれば、特定の箇所の痛みが残ることも無く戻ったので、ロングライドでも問題なかったです。



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