こんにちは、りょうです。

8月16日~17日にかけて、夏休み恒例の登山に行って来ました。

今年は前から行ってみたかった長野県白馬村と富山県黒部市の境にある唐松岳(標高2,696m)です。
標高1830mの八方池山荘まではリフトで上がれるので、ファミリー登山で行きやすい山です。

今回は珍しく子供たちが全員参加。
嫁も行きやすいようにリフトが有る所を選んだんですが、まだ体力に自信が無いようで、

嫁、
来年、体力つけてから一緒に行くわ。

私、
おお!やる気になる事はいいことだね。

嫁、
私の荷物を〇〇(長男)に背負わせる大きなリュック買わなきゃね!

私、
……。


来年、遂に家族全員での登山が実現するか分からないけど、確かに全員で行くとなれば、食事類に加え、家にある5人用と3人用の登山テントを両方持っていかねばならず、長男、次男とも大きくなった今、60L以上のバックパックをもう1つ欲しいと思っていたところだ。

ようし、長男には悪いが、これを理由にもう1つ大きなバックパックを買おう…。

と密かに考えるのであった。


前日夜にレンタカーを借り、当日は深夜0時に家を出た。
白馬までなら、休憩入れても自宅から高速で4~5時間くらいだが、子供たちは、朝早く起こされて行くより、車の中で寝ながらゆっくり行きたいというのでそうした。


当日の天気予報は残念ながら悪い。
GPV天気予報によれば、唐松岳は昼頃から雨。
しかし、翌日は快晴ではないが、雨は止み晴れ間も期待できるようだ。


今回は子供たちの都合で1泊2日。
翌々日は快晴が期待できるので、できれば出発日を1日延ばせば、良いコンデションで登れるのだが、やはり子どもの都合でダメだった。


車で白馬近くまで来たが、やはり天気は悪い。ずっと曇だったが、遂に雨も降ってきた。

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今回はリフト代を少しでも節約しようと、標高1500mにある黒菱第三リフト駐車場まで車で上がる。

ここなら、仮に帰りのリフトの最終時間
間に合わなくても歩いて下れるという事もあった。

黒菱林道はロードバイクで上ってみたい道でもあるので、その下見という意味もある。

しかし、黒菱林道は、霧雨の中であった。

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上がって行けば、雨雲の上に出るかも。
と期待したが、標高1000mをゆうに超えて上っても残念ながら一向に雨が止む気配はない。

晴れてれいれば、この道から後立山連峰が綺麗に見える素晴らしい道なのだが、中々に傾斜がきつく、道も綺麗とはいえない。ここをロードバイクで上るのは、キツそうだ。

しかし、森がきれれば下の視界は広く、そして向こう側に後立山連峰が見えてる事を考えれば、ロードバイクで上る価値はありそうだ。

道の頂上もスキー場だから草地で視界が開けており、景色は良いし、レストハウスもある。

最高ではないか!

しかし、今日はただの山道であった。

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黒菱第3リフト駐車場に到着する。
残念ながら雨雲の上には出ず雨は降り続いている。

昼から雨と思っていたから完全にアテが外れた。

雨が強ければ今回は登山は諦め、どこかで温泉にでも入ってから、観光しながら帰ればよいとも思ったが、珍しく子供たちは登る気満々だ。

明日の天候はそれなりに期待できるので、今日登ってしまえば、明日は楽しそうではあるが、カケでもある。

高いお金をかけて展望もない雨の中歩くだけの登山になる可能性もある。

まあ、それも含めて登山のリスクではある。
いつか、天候に合わせて時間と場所を選んで登山に行けるような身分になりたいものだが、定年退職までは無理そうだ。


リフトも動き出したようだ。
雨は降り続いているが、覚悟を決めて身支度をする。

幸い、すぐ近くのレストハウスの中にあるトイレの前がベンチ付きの広い前室になっていて、そこで濡れること無く準備ができた。

黒菱第3リフトは、大人で往復1,120円。八方アルペンラインで下から乗れば、2,900円だから、半分以下で助かる。

リフトに乗って上がれば雨雲の上に出るかもと期待したが、残念ながら頂上駅の八方池山荘でも雨は降っていた。

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しかし、遠くまでは見渡せないが、近くは割と視界は良い。

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八方池山荘からは晴れていれば、尾根道を行くが、今回は展望が期待できないので楽な木道ルートを選ぶ。

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八方池山荘から八方池までは1時間程の距離だ。

八方池に着いたが、展望もないので、登山道から下りずにそのまま唐松岳方面に向かう。

初日の目的地は、唐松岳の手前にある唐松岳頂上山荘だ。

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ここに来たのはまだ子どもが小さく、下の子は背負子に乗せて登った記憶があるから、かなり久しぶりだ。

そして、ここから先は、初めての道である。

残念な天気であるが、ここまでは割と登ってる人達が周りにいた。
しかし、観光客はここまで。

ここから先は登山装備でしか行けない道とある。
が、登山道としては初級コースと聞いていた。

しかし、この思い込みが、この後の判断を鈍くさせ、一歩間違えば遭難の危機につながる事になろうとは、この時は全く考えもしなかった。

八方池から先は、またしばらく樹林帯の中を歩く。

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途中、雪渓の脇を上る。
上に出ると雨にも関わらず、視界は割と良い。

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しかし、徐々にではあるが雨が強くなってきた。

いきなり雨が強くなれば、撤退という選択肢も浮かんだのかもしれないが、この「徐々に」という所が強行する要因にもなった。

また、唐松岳の登山道は2000mを超えても森林限界を超えない。
ある意味風から守られていたのかもしれない。

しかし、森林限界を超えると雨と風が一気に襲ってきた。

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疲れているが、止まって休むと寒いぐらいだ。
歩くと身体が暑くなるので耐えられる。

雨風が酷くなり、長男からは、
「引き返した方が良いんじゃない?」

というセリフも出た。
しかし、その時点では、唐松岳頂上山荘まで行程の3/4程は来ており、もうすぐと言いつつ進んでいく。

登山道はGPSを活用したオフライン地図で確認しながら上っているので間違いはない。

ただ地図には唐松岳頂上は乗っているが、その手前にある山荘の位置までは載っていなかった。

登っている間、雨はともかく、風がどんどん強くなっていく。
時々突風が吹き付けるので危険になってきた。
この頃から、写真を撮る余裕も無くなった。

斜面をトラバースする道で、尾根が低くなっている所で尾根の反対側から吹き込む突風にあい、谷側に吹き飛ばされそうになる。

急斜面では無かったので、危険は感じなかったが、先行して歩いていた長男、次男とともに、立って歩けず四つん這いになって進んだ。

よく遭難時に風で動けなくなるという表現があるが、正にそれを実感した。

いよいよ風がヤバくなってきた。
早く山小屋に入らねばと焦り始める。

しかし、この風は不規則で、そこを通り抜けた後、後から来る長女と次女に、

そこは危ないから姿勢を低くして通って!

と叫ぶ。特に疲れて足元がおぼつかなく見える長女は危ないと思った。

しかし、長女と次女は、
何のこと?
という感じで、立ったままケロリとして歩いてきた。

不思議なことに、この後も、特に長女は我々が通った時、風が強くて危ないと思った場所を、長女が通過する時、風が止むなど不思議なほど風から守られていた。(笑)

しかし、人間焦ると幻覚が見えるらしい。
早く山小屋が見えないかと思いながら歩くと木の陰も山小屋に見えてくる。

そんな中、霧の中に確かに山小屋が見えたと、私、長男、次男とも喜ぶ。

それまで何度も山小屋の幻覚を見て、慎重になっていたが、今度は窓が見えるから確実だとか、みんなで言っていたのだが、霧が晴れて近づいたらただの看板だった。(笑)

3人とも確かに山小屋に見えたと言ってたので、みんな同じ心理状況だったのだろう。

しかも、その看板には、

山小屋までの迂回路のトラバース道は通行止め。
尾根道を回れ。

とあった。

この段階で風はかなり強くなっており、尾根道を行くのは危険だと思ったが、山小屋に行くにはその道しかない。

すぐ先に山小屋がある事は、地図で知っていたので、ここから引き返すという選択肢は浮かばなかった。

ここから尾根道だから、姿勢を低く風に吹き飛ばされないよう慎重に歩くように。

も子ども達に声をかける。


短い急登の道をよじ登って尾根道に出ると、やはり風がかなり強い。
しかも道の両側は切れ落ちており、怖さはこれまでの比では無かった。

ここはヤバい…。

ここであの突風が吹いたらと思うとゾッとするが、佇んでもいられない。進むしか無かった。

とにかく姿勢を低く、風に飛ばされても谷に落ちる前に何かに掴まれるようにしながら歩く。

私が先頭を歩き、後から子どもたちが続く。
強い風の中をビクビクしながら進んでいく。多分今までの登山経験の中で一番命の危険を感じる瞬間だった。

幸い風は強いがあの突風のような風までは来なかった。

そして午前11時30分頃、無事に唐松岳頂上山荘に入ることが出来た。
 

雨具を着ているとはいえ、強い雨風で全身ズブ濡れである。
気温も10度ぐらいで寒く、これほど山小屋がありがたいと思ったことは無い。

テント泊の予定であったが、この暴風雨と寒さではとてもテントで泊まれる状況ではないと判断し山小屋に素泊りさせて貰うことにした。

テント泊よりかなりの差額になるが、命には変えられない。
来る時にクレジットカードをできるだけ使って現金を節約していて良かった。

宿泊者の受付は13時からなので、食堂でココアなどを飲みながら身体を乾かす。その後、部屋に入る。

因みに、唐松岳頂上山荘は、追加料金を払えば個室を使える。
個室に泊まれる程の持ち合わせは無かったので相部屋である。

唐松岳頂上山荘の相部屋は部屋の中に上下2段の棚が左右、計4つあり、1つの棚に標準で6人入る。
繁忙期だとそこに10人以上詰め込まれるらしい。

その日は悪天候で宿泊者は少なく、家族5人で1つの蚕棚が使えたので、プライバシー的には助かった。


その後、天候はさらに悪化。
山小屋が揺れる程の暴風雨となる。
あと1時間到着が遅れたらと思うとゾッとする。

あまりよく分かりませんが当時の状況の動画です。


とてもこのような暴風雨の中であの尾根道を歩くことが出来るとは思えなかった。

山の遭難は紙一重だと思った。
そしてこの暴風雨中、テントでなく山小屋の暖かい布団の中でぬくぬくできる幸せを噛み締めながら、私も子供たちもいつの間にか眠ってしまったのであった。


次回、【番外編】夏休みは唐松岳登山(前後編)

唐松岳頂上山荘から唐松岳に登ります。天候は如何に。




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